中学生のときは日本に憧れがあったということでしたが、そういう気持ちが高校に入るときはあまりなくなっていたんですか。

当時、沖縄の現役教師が移住地の学校に2年間派遣される制度があって、中学校2年生と3年生のときに担任になったんです。その方がザ・熱血の先生で、すごい真面目な先生で。その先生の雰囲気と、悪いことやるのがかっこいいっていう自分の思春期が重なって、日本語を勉強するのは嫌じゃなかったんですけど、なんか反抗しないとみたいな、そんな感じだったんです。先生が「日本人としてこうしなさい」みたいな感じだったので、自分は「先生、ここ日本じゃなくてボリビアだから」って言い訳をしてました。自分の祖父母が沖縄のどこ出身かとか、自分のルーツを勉強する移民学習の機会もあったんですけど、あんまり心に入ってこないっていうか。周りが日本に行ってるのに自分は行かせてもらえないっていうフラストレーションもあって、「もういいや」って中学校を卒業するちょっと前ぐらいから思い始めたんです。この学校をはやく卒業したい、はやく街の学校に行きたいと。それで、あえてみんなから離れました。

高校に入ってからも、最初の2年ぐらいはそんな感じでした。でも、高校の4年目、最後の年が特にそうだったんですが、先生の言ってた意味がわかってきて「もったいないことしたな、もうちょっと先生からいろんな話も聞けたのかな」と思い始めたんです。でも、そう簡単にボリビアから日本には行けないので、どこかで行ける機会がないかな、留学とかできないかなって探し始めました。それで、日本語能力試験をもう一回受け直そうと思ってN1を受けて、高校でできる準備をしました。


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